高速積層造形
積層造形なのでアンダーカット形状も再現可能
積層造形とは、3Dデータの形状を任意のピッチ(厚み)で輪切り状態に分割し、1層を作っては重ね、1層作っては重ね・・・を繰り返して形状を作っていく方法です。積層造形のうち、当社では光造形・粉末造形・3Dプリントでの加工をお受けしております。
積層造形の特徴に、アンダーカット形状も一体品として加工ができることがあります。もし、アンダーカット形状の製品を切削加工で作ろうとした場合、製品を分割・貼合での加工、もしくは5軸加工ということになりますが、いずれも手間と時間が掛かり、それに比例してコストも掛かってしまいます。
一方、積層方式の造形である光造形・粉末造形・3Dプリントは、多くの場合、加工工程(描画・積層)のほとんどを機械に任せることができます。人の手が掛からない分、コストを抑えることができます。そのため、一般的には切削加工より造形の方が安いといわれます。(形状や大きさによっては、切削加工や他の工法の方が安くなる場合もございます)
積層造形の注意点として、材料が限られること(専用の材料しか使えない)、積層方向に壊れやすいこと(強度が弱い)、0.5mm以下の形状は造形が難しいことがあります。
積層造形では必ず発生するものです。光造形の通常の積層ピッチは0.1mmです。一般的なコピー用紙の厚みも0.1mmなのですが、ちょうどコピー用紙を数十枚重ねた際の側面のガタガタの様な形状が、光造形品の側面にも出てきます。これを積層目といいます。
高速積層造形に用いる材料について
ラピッドプロトタイピングに用いる材料は、いずれも造形専用の材料であり、汎用プラスチックの“相当品”ですのでご注意ください。
光造形 | SCR735・SCR737・TSR821 (エポキシ系UV硬化樹脂) |
粉末造形 | PA2200 (ナイロン12ベース粉末樹脂) |
3Dプリント | VisiJet Crystal (アクリル系UV硬化樹脂) |
造形材料・一般材料を折ってみました(材料破断比較)
※あくまで参考としてご覧ください。
【光造形品の場合】
飴細工のようにパキッと
積層方向に簡単に割れた【粉末造形品の場合】
折り曲がった
強い反発力がある【3Dプリント品の場合】
積層方向に簡単に割れた
光造形品よりは固め【注型品の場合】
折れるというよりは
ブチっとちぎれた感じ【ABSの場合】
折り曲がった
白化・破断有り【PCの場合】
折り曲がった
白化有り【アクリルの場合】
パキッと割れた【PPの場合】
折り曲がった
反発力がある【PA(6N)の場合】
少し折り曲がった
かなり強い反発力がある