先日、積層造形で丸形状(円筒・穴)が歪む理由という記事を投稿しました。
その後に、当社の光造形の担当者が、上記写真のサンプルを作ってくれました。
球体からボスが飛び出たウニみたいな形状で、それぞれの丸ボスは積層方向に対して垂直・平行・傾斜して造形されています。
穴径を測定しました
A、B、Cの丸ボスの外径・内径を縦と横にノギスで測定しました。また肉厚もノギスで測定しました。
ちなみに、3Dデータ上でのボスの外径はφ10.0mm、内径はφ6.0mm、肉厚は2.0mmです。
ボスA:円筒状が造形機テーブルに平行
【外径】 ヨコ・・・9.95 タテ・・・9.96
【内径】 ヨコ・・・5.98 タテ・・・5.99
【肉厚】
ヨコ α・・・1.99 β・・・1.99
タテ γ・・・1.98 δ・・・1.98
【考察】
ヨコもタテもそれほど差が無く、肉厚もほぼ均等。キレイな丸形状。
ボスB:円筒状が造形機テーブルに傾斜
【外径】 ヨコ・・・9.93 タテ・・・9.97
【内径】 ヨコ・・・6.02 タテ・・・5.93
【肉厚】
ヨコ α・・・1.96 β・・・1.96
タテ γ・・・2.05 δ・・・1.98
【考察】
ヨコ方向の肉厚は左右均等だが、タテ方向の肉厚は上下で差が出た。外径においては若干タテ方向が長くなった。(前回投稿の記事より)てっきりヨコ方向が長くなると考えていたので以外だった。内径においては、ヨコ方向が長くなり、横広の楕円っぽくなった。
ボスC:円筒状が造形機テーブルに垂直
【外径】 ヨコ・・・9.90 タテ・・・10.04
【内径】 ヨコ・・・6.04 タテ・・・5.90
【肉厚】
ヨコ α・・・1.93 β・・・1.94
タテ γ・・・2.11 δ・・・2.02
【考察】
上記のボスBと同様に、ヨコ方向の肉厚は左右均等だが、タテ方向の上下肉厚に差が出た。外径においてはタテ方向が長く、ヨコ方向との差は0.14にもなった。内径においてはヨコ方向が0.14タテ方向より長かった。
まとめ
やはり、丸形状が一番キレイなのは「ボスA:円筒状が造形機テーブルに平行」だった。でも外径においてタテ方向の方が長くなるのは以外だった(ヨコ方向に長くなると思ってたので・・・)