「出来成り」という言葉、私もこの会社に入った直後は聞き慣れませんでしたが、今では当たり前のように使っています。
でも、そんな先日にご新規のお客様より「デキナリってどういう意味ですか?」と聞かれた。
「出来成り」をググってみると、金型の専門用語みたいな記載も・・・
イヤイヤイヤ
そんな難しい意味で使っていません。
出来成り = 出来ばえが、成り行きになる という意味で使っています。
要は「やってみないと分からない」「結果を保証できない」ということです。
とっても厳しい公差が入っていたり、難しい要求事項があったり、未知の材料を加工するときなどに・・・「寸法は出来成りです」と伝えたり、記載したりします。
お勘違いしていただきたくないのは、決して「できません」とは言っておりません。
やってみるし、最大限に努力するけど、結果的に公差外だったり、少し形状がビビったりする可能性がありますよ。その可能性を何卒にご理解いただき、トライさせてね。そしてトライした結果を了承してね(できた製品を受け入れてね)。
という想いをこめての言葉です。
もしかしたら、結果的に出来ているかもしれません(要件通りかもしれません)
「図面の条件を満たすまでやる」ことは可能です。時間と費用をかければ、いつかはできるでしょう。
品質と工期と価格は、いつでも比例するわけではありませんが、やはり大きくは比例するものです。お客様が何を優先するか、試作に何を求めているかで、当社は工法であったり妥協点であったりをご提案致します。
(例文)「φ10 H7」の嵌合公差部については公差域を狙い値として加工し寸法は出来成りです。(見積書の追記欄より)